喪中に子どもが友達へ年賀状を出していい?届いた時の返し方と寒中見舞いの文例を解説
家族を亡くした年の冬、子どもが「友達に年賀状を書きたい」と言い出した。親が喪中なのはわかるけれど、子どもも出さないほうがいいのだろうか。年が明けて、学校の友達から年賀状が届いたら、子どもに何を書かせればいいのだろう——。そんなふうに迷っている方も多いのではないでしょうか。
結論をお伝えします。子どもが喪中にあたるかどうかは、亡くなった人と子どもの続柄で考えるのが一般的です。亡くなったのが親や兄弟姉妹なら、子どもも年賀状は控えます。祖父母の場合も控えるのが一般的ですが、別居の祖父母なら子ども同士のやりとりは普段どおりにする家庭もあり、家族で話し合って決めます。出さない場合は、12月の終業式までに友達に伝えておき、年賀状が届いたら松の内が明けてから寒中見舞いで返しましょう。子どもの「書きたい」という気持ちは、寒中見舞いで生かすことができます。
この記事では、次のことがわかります。
- 亡くなった人の続柄ごとに、子どもも喪中になるかの目安
- 学校の友達や担任の先生への伝え方
- 子どもが書く寒中見舞いの文例(低学年向け・高学年/中学生向け)と、親が書き添えるひと言
- 買った年賀はがき、書いてしまった年賀はがきの扱い
結論:喪中の子どもの年賀状の早見表
| 場面 | どうする | ポイント |
|---|---|---|
| 子どもが友達に年賀状を出したい | 喪中なら控え、寒中見舞いに切り替える | 1月中旬以降に「寒中お見舞い」で出す |
| 友達に喪中を伝えたい | 終業式までに口頭やメッセージで伝える | 子ども同士なら喪中はがきは必須ではない |
| 友達から年賀状が届いた | 松の内明け〜立春の前日に寒中見舞いで返す | 「おめでとう」は使わず、お礼を書く |
| 年賀はがきを買った(まだ書いていない) | 販売期間中に郵便局で無料交換 | 窓口で服喪と伝える |
| もう書いてしまった | 投函しない。窓口で交換方法を確認する | 書き損じ扱いなら手数料がかかる |
| 担任の先生への年賀状 | 控えて、寒中見舞いにするか新学期にあいさつ | 年賀状のために喪中を知らせる必要はない |
| LINEの「あけおめ」 | 「あけましておめでとう」は避ける | 「今年もよろしくね」に言い換える |
あくまで一般的な目安です。地域や家の考え方によって変わります。
子どもも喪中になる?続柄で判断する
喪中は「亡くなった人とその人の続柄」で一人ずつ決まる
喪中は、家単位で決まるものと思われがちですが、本来は亡くなった人とその人がどういう関係か(続柄)で一人ずつ考えるものです。同じ家に住んでいても、親から見た続柄と子どもから見た続柄は違います。
喪中とする範囲は、一般的に「二親等まで」とされています。親等とは親族の近さを表す数え方で、民法では「親族間の世代数を数えて」定めるとされています(e-Gov法令検索「民法」第725条・第726条)。子どもから見ると、親は一親等、祖父母と兄弟姉妹は二親等、曾祖父母やおじ・おばは三親等です。
ただし、民法が定めているのは親族の範囲と親等の数え方だけで、「二親等までが喪中」という決まりが法律にあるわけではありません。あくまで慣習なので、最後は家庭で決めてかまいません。
祖父母が亡くなったとき
いちばん迷いやすいのが、祖父母が亡くなった場合です。たとえば父方の祖父が亡くなったとき、父から見ると実の親(一親等)、母から見ると配偶者の親(一親等の姻族)、子どもから見ると祖父(二親等)にあたります。
二親等は一般的な喪中の範囲に入るので、子どもも年賀状を控えるのが一般的です。一方で、同居していた祖父母なら子どもも控え、遠方に住んでいてあまり会う機会がなかった祖父母なら、子ども同士の年賀状は普段どおりにする、という家庭もあります。どちらが正しいということはありません。
曾祖父母が亡くなったとき
曾祖父母(ひいおじいちゃん・ひいおばあちゃん)は、子どもから見て三親等です。一般的な喪中の範囲の外になるため、親が喪中はがきを出していても、子どもは普段どおり友達と年賀状をやりとりする家庭が多いようです。おじ・おばが亡くなった場合も同じように考えられます。
迷ったら家族でそろえる
判断に迷ったときは、「親族がどう受け止めるか」を考えてみてください。祖父母を亡くして悲しみの中にいる親族が、孫の年賀状のやりとりをどう感じるかは、家庭ごとに違います。
大切なのは、家族の中で対応をそろえることです。親は喪中はがきを出したのに、子どもの名前で友達の家に年賀状が届くと、相手の親が戸惑うこともあります。親が誰に・いつ喪中はがきを出すかについては、喪中はがきはいつまでに誰に出すのか?で詳しく解説しています。
子どもも喪中? 続柄でチェック
子どもが「年賀状を書きたい」と言ったとき
喪中の意味を子どもに伝える
子どもにとって、友達との年賀状は冬休みの楽しみのひとつです。「出しちゃだめ」とだけ言われると、理由がわからず寂しい思いをするかもしれません。まずは「書きたい」という気持ちを受け止め、叱らずに話してあげてください。
小さな子どもには、「家族が亡くなった年は、『おめでとう』のお祝いのあいさつを1回お休みするんだよ」と言い換えると伝わりやすくなります。そのうえで、「1月になったら、お休みのかわりのお手紙を書こうね」と次の楽しみを示すと、子どもも納得しやすいでしょう。
代わりに寒中見舞いを書く
年賀状のかわりに出せるのが寒中見舞いです。寒さの厳しい時期に相手を気づかう季節のあいさつで、喪中の人も出すことができます。
出す時期は、松の内が明けてから立春までが一般的です。松の内は一般的に1月7日まで、関西など一部の地域では1月15日までとされます(日本郵便「喪中はがきはいつまでに出す?」)。2027年の立春は2月4日なので(国立天文台「暦要項 2027年」)、寒中見舞いは2月3日までに届くように出します。
子どもが絵やシールで飾りたい場合は、雪や冬の草花、動物など落ち着いたものを選ぶとよいでしょう。干支や鏡もち、門松など、お正月のお祝いを表す絵柄は避けておくと安心です。
買った・書いてしまった年賀はがきの扱い
2027年用の年賀はがきは、2026年11月2日から販売されています(日本郵便「年賀はがきの販売・引受開始日」)。すでに子どもの分を買ってしまっていても、心配はいりません。
まだ書いていない年賀はがきは、服喪(家族が亡くなったこと)を理由に、販売期間中であれば無料で通常の切手やはがきに交換できます。簡易郵便局を除く郵便局の窓口で服喪であることを伝え、備え付けの請求書に住所・氏名・亡くなった方との続柄などを書きます(日本郵便「近親者の不幸によりいらなくなった年賀状を交換するには?」、日本郵便「お年玉付年賀はがきは無料交換できますか?」)。
もう書いてしまった年賀はがきは、投函しないでください。書いたものが服喪の無料交換の対象になるかは、日本郵便のページに明記されていないため、窓口で確認すると確実です。書き損じとして交換する場合は、所定の手数料がかかります(日本郵便「書き損じはがき・切手の交換」)。日本郵便の料金表では、通常はがき・切手の交換手数料は99枚まで1枚6円で、年賀はがきを通常はがきに替える場合も1枚6円とされています(日本郵便「料金表」、日本郵便 Q&A)。
学校の友達に喪中を伝える方法
子ども同士なら喪中はがきは必須ではない
大人どうしでは喪中はがきで年賀状を控えることを知らせますが、子ども同士のやりとりでは、喪中はがきを出さなくても失礼にはあたらないと考える家庭が多いようです。冬休みに入る前、12月の終業式までに、子どもが友達に口頭で伝えておけば十分です。
子どもが自分で言いにくい場合や、相手の親とふだんから連絡を取り合っている場合は、親から相手の親にメッセージで伝える方法もあります。
そのまま使える伝え方の例
子どもが友達に口頭で伝える(終業式の前に)
今年はおじいちゃんが亡くなったから、年賀状はお休みするね。
でも、また1月に手紙を書くね。
親から相手の親にLINEなどで伝える
〇月に義父が亡くなりましたので、今年は〇〇(子どもの名前)も年賀状を控えさせていただきます。
どうぞお気遣いなく、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
文例の「おじいちゃん」「義父」の部分は、実際の続柄に合わせて変えてください。亡くなった人の詳しい事情まで伝える必要はありません。
担任の先生への年賀状
担任の先生に年賀状を出している場合も、喪中の年は控えてかまいません。寒中見舞いで代えるか、3学期の始業式の日に「今年もよろしくお願いします」とあいさつすれば十分です。年賀状を出さない理由として、先生に喪中を知らせる必要はありません。
なお、家族を亡くしたことを学校に伝えるかどうかは、年賀状とは別に考えましょう。子どもが落ち込んでいる様子があるときは、先生に事情を知っておいてもらうと、学校でも気にかけてもらいやすくなります。
友達から年賀状が届いたときの返し方
返事は寒中見舞いで、1月中旬に届けば安心
喪中と伝えていても、伝えきれなかった友達から年賀状が届くことはあります。すぐに返事を書きたくなりますが、松の内が明けてから寒中見舞いで返すのが一般的です。関東など松の内が1月7日までの地域は1月8日以降、関西など1月15日までの地域はそれ以降が目安です。1月中旬ごろに届けば、相手も待たせずに済みます。
寒中見舞いは、年賀はがきではなく通常のはがきで出します。大人向けの寒中見舞いの文例や時期の詳しい考え方は、喪中に年賀状が届いたらどうする?で解説しています。
子どもが書く寒中見舞いの文例
子どもが自分の言葉で書ければいちばんですが、何を書けばいいか迷うときは、次の文例を参考にしてください。学年に合わせて、言葉を書きかえてかまいません。
低学年向け
かんちゅう おみまい もうしあげます
ねんがじょう ありがとう。とても うれしかったです。
ことしは おうちの じじょうで ねんがじょうを おやすみしました。
さむい ひが つづくので かぜに きをつけてね。
3がっきも いっしょに あそぼうね。
高学年・中学生向け
寒中お見舞い申し上げます
年賀状ありがとう。
昨年祖父が亡くなったため、新年のあいさつを控えていました。返事が遅くなってごめんね。
寒い日が続くので体に気をつけてね。今年もよろしくお願いします。
寒中見舞いでは、「おめでとう」「賀正」「新春」など、新年を祝う言葉は使いません。子どもが書いたあとに、親が一度目を通してあげると安心です。
親が書き添えるひと言
低学年の子どもの寒中見舞いには、余白に親がひと言添えると、相手の親にも事情が伝わりやすくなります。
いつも〇〇と仲良くしてくださりありがとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
返事が出せなかったら3学期に一言でよい
家族を亡くしたばかりの年末年始は、親も子どもも余裕がないものです。寒中見舞いを出しそびれてしまっても、気にしすぎる必要はありません。3学期が始まったときに、子どもが友達に「年賀状ありがとう。うれしかったよ」と直接伝えれば十分です。
2026〜2027年の動きと、子どもの年賀状・寒中見舞い
- 2026年11月2日2027年用の年賀はがきの販売開始買ったはがきは販売期間中なら服喪で無料交換できる
- 12月上旬〜終業式友達に「今年は年賀状をお休みする」と伝える口頭や、親どうしのメッセージで
- 12月20日年賀状の引き受け開始喪中の家は投函しない
- 2027年1月1日友達から年賀状が届くすぐに返事は書かず、松の内明けを待つ
- 1月7日(関西など一部は1月15日)松の内が明けるこのあとから寒中見舞いを出せる
- 1月中旬子どもが寒中見舞いを書いて出すこの時期に届けば安心
- 2月3日立春の前日。寒中見舞いの最終日
- 2月4日(立春)これ以降は「余寒見舞い」になる
LINEやメッセージでの新年のあいさつ
中学生になると、スマホのLINEなどで年明けにあいさつを送り合うことも多くなります。喪中の年は、「あけましておめでとう」「あけおめ」のメッセージやスタンプは控えておくのが一般的です。
友達から「あけおめ!」と届いたら、無視する必要はありません。「今年もよろしくね」と返すだけで、お祝いの言葉を使わずに自然にやりとりできます。SNSへの投稿全般の考え方は、喪中・忌中にSNS投稿は控えるべきか?を参考にしてください。
よくある疑問
友達の家が喪中だったら、子どもは年賀状を出していい?
友達の家が喪中だとわかっている場合は、年賀状は控えて、松の内が明けてから寒中見舞いを出すのが無難です。子ども同士なら、寒中見舞いで「元気?3学期もよろしくね」と書くくらいで十分です。喪中はがきが届いた側の対応は、喪中はがきが届いたらどうする?で解説しています。
喪中と知らなかった友達が年賀状をくれた。失礼だった?
失礼ではありません。知らなかったのですから当然のことで、相手を責める必要もありません。寒中見舞いでお礼を伝えれば、それで十分です。子どもにも「気にしなくていいよ、ありがとうを伝えようね」と話してあげてください。
お年玉付き年賀はがきをもらって当たったら?
受け取って問題ないとされるのが一般的です。喪中に控えるのは、自分から新年を祝うことです。友達からもらった年賀はがきの賞品を受け取ることまで控える必要はないと考えられています。
「なんで年賀状くれなかったの?」と聞かれたら?
子どもが答えに困らないように、短い言い方を一緒に考えておくと安心です。たとえば「家族が亡くなったから、今年はお休みしたんだ。かわりに手紙を書いたよ」と答えれば十分です。詳しい事情まで話したくない場合は、「おうちの事情でお休みしたんだ」だけでもかまいません。
冬休みの宿題の書き初めで「迎春」などの言葉を書いてよいかは、喪中に書き初めはしていい?宿題で「迎春」など祝う言葉を書くときの判断と先生への相談を解説で解説しています。
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まとめ
喪中の子どもの年賀状について、ポイントを整理します。
- 続柄で判断する:親・兄弟姉妹なら控える。祖父母は控えるのが一般的、曾祖父母は普段どおりの家庭が多い
- 家族でそろえる:迷ったら家族で話し合い、親と子どもで対応がずれないようにする
- 終業式までに伝える:子ども同士なら喪中はがきは必須ではなく、口頭や親どうしのメッセージで十分
- 届いたら寒中見舞い:松の内が明けてから立春の前日までに、「おめでとう」を使わずお礼を書く
- 買ったはがきは無料交換:未使用の年賀はがきは販売期間中に郵便局で交換。書いたものは窓口で確認
家族を亡くした年の冬は、大人だけでなく子どもにとっても、いつもと違う季節になります。年賀状をお休みすることは、亡くなった家族を大切に思う気持ちの表れでもあります。子どもの「書きたい」という気持ちを寒中見舞いにつなげながら、家族で話し合って、それぞれの家庭に合った形を選んでください。
