喪中の正月はどう過ごす?おせち・お雑煮・正月飾りと年越しそばの判断を解説
今年は家族を見送った年。気がつけば年の瀬が近づき、「喪中のお正月って、何をしてよくて、何を控えればいいんだろう」と考え始めた方も多いと思います。門松や鏡餅は飾らないと聞くけれど、おせちは?お雑煮は?年越しそばは食べてもいいの?——一つずつ考えると、意外と分からないことばかりです。
結論をお伝えします。喪中のお正月は「お祝いごとを控え、いつもの休日のように静かに過ごす」のが基本です。門松・しめ縄・鏡餅などの正月飾りと、鯛や紅白かまぼこなどのお祝いの料理、「あけましておめでとう」の挨拶は控えます。一方で、大掃除や年越しそば、普段の料理としてのお雑煮、お寺への初詣などは、喪中でも問題ないとされています。
この記事では、喪中のお正月で控えること・してよいことを早見表で整理したうえで、おせちやお雑煮の考え方、忌中にあたる場合の過ごし方、親戚との付き合い方まで解説します。
結論:喪中のお正月の早見表
| こと | 喪中(忌明け後) | 忌中(四十九日まで) |
|---|---|---|
| 門松・しめ縄・鏡餅などの正月飾り | 控える | 控える |
| おせち料理 | お祝いの料理は避け、普段の料理にする | 控える |
| お雑煮 | 普段の食事として質素にならよい | 控える家庭が多い |
| お屠蘇(おとそ) | 控える | 控える |
| 年越しそば | 食べてよい | 食べてよい |
| 大掃除 | してよい | してよい |
| お寺への初詣 | してよい | してよい |
| 神社への初詣 | してよい | 控える |
| 「あけましておめでとう」の挨拶 | 控える | 控える |
| 年賀状 | 出さない(喪中はがきでお知らせ) | 出さない |
葬儀社のコラムでも、正月飾りやお祝いの料理は控える一方、年越しそばはお祝いと関係ないので食べてよい、と説明されています(参考:小さなお葬式「喪中時のお正月の過ごし方は?」)。
喪中のお正月 ひと目でわかる過ごし方
- 大掃除
- 年越しそば
- お寺への初詣・除夜の鐘
- 帰省・家族での食事
- おせち(お祝いの料理を外す)
- お雑煮(普段の食事として)
- お年玉(「お小遣い」として)
- 門松・しめ縄・鏡餅
- お屠蘇
- 「おめでとう」の挨拶・年賀状
喪中のお正月で控えること
門松・しめ縄・鏡餅などの正月飾り
正月飾りは、新年に年神様を迎え、新しい年を祝うためのものです。喪中の家ではお祝いを控えるため、門松やしめ縄、鏡餅などは飾らないのが一般的です。特に、門松やしめ縄のように家の外から見える飾りは避けておきましょう。
お祝いの意味が強い料理とお屠蘇
おせち料理の中でも、鯛や伊勢海老、紅白のかまぼこなど、縁起物としての意味が強い料理は控えます。新年を祝って飲むお屠蘇も同様です。おせちの考え方は、次の章で詳しく説明します。
「あけましておめでとう」の挨拶と年賀状
新年の挨拶では、「おめでとう」というお祝いの言葉を使わず、「今年もよろしくお願いいたします」と伝えます。年賀状は出さず、年内に喪中はがきでお知らせしておくのが基本です。喪中はがきの出し方は喪中はがきはいつまでに誰に出すのか?、届いた年賀状への返事は喪中に年賀状が届いたらどうする?で解説しています。
喪中でもしてよいこと
大掃除
大掃除は、お祝いの行事ではなく、一年の汚れを落として新しい年を迎える準備です。喪中でも普段どおりに行って構いません。故人の遺品の整理を少し進める機会にする方もいます。
年越しそば
年越しそばは、細く長く生きる長寿の願いや、一年の厄を断ち切る意味で食べられてきたもので、お祝いの料理ではありません。喪中・忌中に関係なく食べて構いません。
お寺への初詣と除夜の鐘
仏教には死を穢れとする考え方がないため、お寺への初詣や除夜の鐘は喪中・忌中でも問題ありません。神社への初詣は、忌中の間は控え、忌明け後なら参拝して差し支えないとされています。詳しくは忌中と喪中で初詣に行くルールはどう違うか?をご覧ください。
家族で過ごす・帰省する
お正月に実家へ帰省したり、家族で集まって食事をしたりすることも問題ありません。むしろ、故人を見送った年だからこそ、家族で故人をしのぶ時間になります。
おせちとお雑煮はどうする?
おせちを「普段のごちそう」に置き換える
おせちは「普段のごちそう」に置き換える
おせちを一切食べないのが寂しい場合は、お祝いの意味が強い料理を外し、普段のごちそうとして食べる考え方があります。
- 避けたい料理:鯛、伊勢海老、紅白のかまぼこ、紅白なますなど、紅白やお祝いを表すもの
- 普段の料理として食べやすいもの:煮しめ、焼き魚、卵焼き、家族の好物
- 器:重箱に詰めず、普段の大皿や銘々皿に盛り付けると、お祝いの雰囲気が薄まる
百貨店やスーパーの「おせち」をそのまま注文するのではなく、オードブルや和食の盛り合わせを選ぶのも一つの方法です。
お雑煮は家庭で判断してよい
お雑煮は、もともと年神様に供えたお餅をいただく料理なので、控えるという考え方もあります。一方で、地域によっては毎年食べる家庭料理として定着しており、普段の食事として質素に食べるのであれば問題ないとする見方もあります。家族や親戚の考え方に合わせて決めて構いません。
買ってしまった鏡餅やお餅は?
不幸の前に鏡餅を買っていた場合は、飾らずに、普通のお餅として食べれば大丈夫です。無理に処分する必要はありません。
お正月が忌中にあたる場合
喪中よりもう一段控える
年末に亡くなり、お正月が忌中(四十九日まで)にあたる場合は、喪中よりも慎む範囲が広くなります。親戚が集まる新年会や、にぎやかな外出は控え、家族だけで静かに過ごすのが一般的です。
神棚は封じておく
神棚がある家庭では、忌中の間は神棚に白い半紙を貼って「神棚封じ」をし、お参りを控えます。忌明けに半紙をはがして、普段どおりのお参りに戻します。
法要の準備と重なることも
年末年始は、お寺や葬儀社の休業日と重なることがあります。四十九日法要の日程が年明けになる場合は、早めに菩提寺へ相談しておきましょう。忌中に控えたいことの全体像は忌中期間にやってはいけないことは何か?で整理しています。
親戚・ご近所との付き合い方
年始の挨拶回りは控えめに
喪中の年は、自分から年始の挨拶回りをするのは控えるのが一般的です。挨拶に来てくれた方には、「今年もよろしくお願いいたします」と返せば十分です。
喪中の親戚の家を訪ねるとき
喪中の親戚の家を訪ねるときは、「おめでとう」の言葉や、紅白の包装の手土産を避けます。仏壇があれば、先に手を合わせてから挨拶すると気持ちが伝わります。
お年玉はどうする?
子どもへのお年玉は、「お小遣い」などの名目に変えて渡す家庭が多くなっています。表書きやポチ袋の選び方は、喪中にお年玉はあげていいか?で詳しく解説しています。
よくある疑問
初売りや福袋の買い物はしていい?
お正月の買い物は日常の行動なので、喪中でも問題ありません。ただし、忌中で気持ちが落ち着かない時期は、無理に人混みへ出かける必要はありません。
子どもがいて、お正月らしさを少しは残したい
小さな子どもがいる家庭では、すべてを控えると子どもが寂しい思いをすることもあります。正月飾りは控えつつ、家族で好物を囲んだり、凧あげやかるたなどの遊びを楽しんだりするのは問題ありません。
喪中のお正月に旅行してもいい?
忌明け後であれば、家族旅行も控える必要はないとされています。判断の基準は喪中・忌中に旅行してもいい?を、年末のイベントについては喪中のクリスマス・忘年会・新年会は参加してもいい?も参考にしてください。
年末の餅つきや、町内会・園の餅つき行事をどうするかについては、喪中に餅つきはしていいか?家庭・町内会・園の餅つきの判断と断り方を解説で解説しています。
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まとめ
喪中のお正月は、「お祝いごとを控え、いつもの休日のように静かに過ごす」と覚えておけば迷いません。
- 控えること:門松・しめ縄・鏡餅などの正月飾り、鯛や紅白かまぼこなどのお祝いの料理、お屠蘇、「おめでとう」の挨拶、年賀状
- してよいこと:大掃除、年越しそば、普段の料理としてのお雑煮、お寺への初詣、家族での食事や帰省
- おせちは普段のごちそうに:紅白やお祝いの料理を外し、重箱ではなく普段の器で
- 忌中にあたる年はもう一段控える:新年会や外出を控え、神棚封じをして静かに過ごす
- お年玉は「お小遣い」として:名目と袋を変えれば渡してよい
喪中のお正月は、故人のいない新しい年を、家族で少しずつ受け止めていく時間でもあります。決まりにとらわれすぎず、家族が穏やかに過ごせる形を選んでください。
