喪中にお年玉はあげていいか?表書きとポチ袋の選び方と渡し方を解説
今年は家族が亡くなって、迎えるのは喪中のお正月。毎年楽しみにしている甥っ子や姪っ子に、お年玉をあげてもいいのだろうか。反対に、親戚の家が喪中だと聞いたけれど、子どもにお年玉を渡してもいいのか——。年末が近づくと、こうした迷いを抱える方が増えてきます。
結論をお伝えします。喪中でも、お年玉は渡して構わないとする考え方が今は一般的です。ただし、お年玉にはお祝いの意味があるため、「お年玉」ではなく「お小遣い」などの名目にして、無地のポチ袋で、「おめでとう」と言わずに渡すのがマナーです。
この記事では、自分が喪中の場合と相手が喪中の場合に分けて、表書きやポチ袋の選び方、渡すときの言葉、受け取る側の対応まで、迷いやすいところを順に整理します。
結論:喪中のお年玉の早見表
| 状況 | 渡してよいか | 気をつけること |
|---|---|---|
| 自分が喪中(忌明け後) | 渡してよい | 「お小遣い」などの名目で、無地のポチ袋に入れる |
| 自分が忌中(四十九日前) | 控えめに | 集まりを控える年なら、松の内が明けてから渡してもよい |
| 相手の家が喪中 | 親に確認してから | 事前に親へ一言伝え、名目と袋は同じように配慮する |
| 自分の子どもが喪中で受け取る | 受け取ってよい | お礼は「ありがとう」で、「おめでとう」は使わない |
葬儀社の解説でも、本来はお祝いの意味があるので控えたほうが無難としつつ、名目を変えて渡せば一般的には問題ないとされています(参考:東京博善「喪中期間にお年玉を渡すのはマナー違反?」)。
喪中のお年玉、状況別の対応
喪中のお年玉で迷うのはなぜか
お年玉にはお祝いの意味がある
お年玉は、もともと新年に年神様へ供えたお餅を、家族に分け与えたことが始まりとされています。新しい年を迎えたことを祝う行事の一つなので、喪中には控えたほうがよいのでは、と迷う方が多いのです。
今は子どもへのお小遣いとして受け止められている
一方で、現代のお年玉は、子どもにとってお正月の楽しみであり、大人から子どもへのお小遣いという意味合いが強くなっています。喪中だからといって子どもの楽しみまで取り上げる必要はない、と考える家庭が増えています。
大切なのは「お祝いの形」を避けること
そこで生まれたのが、中身は渡しつつ、お祝いの形だけを避けるという考え方です。名目・袋・言葉の3つを変えれば、喪中の家でも気持ちよくやり取りできます。
自分が喪中のときの渡し方
名目を「お小遣い」にする
自分が喪中の場合は、「お年玉」と書かれたポチ袋を避け、表書きを「お小遣い」などにします。子どもに渡すお金であることは変わらないので、子どもも受け取りやすく、周りの大人にも配慮が伝わります。
忌中なら渡す時期をずらしてもよい
お正月が忌中(亡くなってから四十九日まで)にあたる場合は、親戚の集まりそのものを控える家庭も多くあります。その場合は、松の内(一般的に1月7日まで)が明けてから、会ったときに「お小遣い」として渡す方法もあります。忌中に控えたいこと全般は、忌中期間にやってはいけないことは何か?で整理しています。
金額は普段どおりで構わない
喪中だからといって、金額を減らす必要はありません。毎年の金額と同じにしておけば、子どもも戸惑いません。
相手の家が喪中のときの渡し方
まず親に一言確認する
親戚や知人の家が喪中の場合は、子どもに直接渡す前に、親へ「お小遣いとして渡してもいいかな」と一言確認しておくと安心です。家庭によっては、喪中の年はお年玉のやり取りを控えると決めていることもあるからです。
名目と袋は自分が喪中のときと同じ
相手が喪中の場合も、「お年玉」の表書きや「あけましておめでとう」と書かれたポチ袋は避けます。無地のポチ袋に「お小遣い」と書いて渡しましょう。
子どもには明るく、親には静かに
子どもは喪中のマナーを気にしていないことが多いので、子どもには普段どおり明るく渡して構いません。ただし、親には「大変な一年でしたね」など、気遣いの一言を添えるとよいでしょう。
表書きとポチ袋の選び方
ポチ袋と言葉 言い換え早見表
表書きの例
| 表書き | 向いている場面 |
|---|---|
| お小遣い | 最も一般的。どの年齢の子どもにも使える |
| 文具代・書籍代 | 小学生以上の子どもに。使い道を添えたいとき |
| 心ばかり・ほんの気持ち | 中高生や、少しかしこまって渡したいとき |
| 子どもの名前だけ | 表書きに迷ったとき。名目を書かなくても失礼にならない |
ポチ袋で避けたいもの
- 「お年玉」と印刷された袋
- 「あけましておめでとう」「謹賀新年」などの新年を祝う文字が入った袋
- 紅白の水引が付いた祝儀袋
- 鶴亀や松竹梅など、おめでたい意味の強い柄
無地のポチ袋や、落ち着いた色の封筒が無難です。小さな子どもには、キャラクター柄のポチ袋を選ぶ方法もあります。お祝いの意味がない柄なら問題ありません。
どこで買える?
無地のポチ袋は、100円ショップや文具店、コンビニでも手に入ります。年末はお年玉用の柄物が中心に並ぶので、無地のものは早めに用意しておくと安心です。
渡すときの言葉の例
子どもに渡すとき
「はい、お小遣い。好きなものに使ってね。」
「今年もよろしくね。勉強も遊びも楽しんでね。」
「あけましておめでとう」の代わりに、「今年もよろしくね」と声をかければ、自然なお正月の挨拶になります。
喪中の家の親に伝えるとき
「ご服喪中とうかがっていますので、お年玉ではなくお小遣いとして渡させてください。」
新年の挨拶全般の言い換えは、忌中と喪中で初詣に行くルールはどう違うか?の「新年の挨拶」の項でも紹介しています。
自分の子どもが受け取る側のとき
受け取ってもマナー違反ではない
自分の家が喪中で、親戚から子どもにお年玉(お小遣い)をもらった場合、受け取って問題ありません。お礼は「ありがとうございます」と伝え、「おめでとうございます」は使わないようにします。
子どもへの伝え方
小さな子どもは、喪中の意味がまだ分からないこともあります。「今年はおばあちゃんが亡くなったから、お祝いは少し静かにするんだよ」と、やさしく伝えておくとよいでしょう。親戚におねだりしないよう、前もって話しておくのも配慮の一つです。
お返しは必要?
お年玉に対して、決まったお返しはありません。相手の家にも子どもがいれば、同じようにお小遣いを渡せば十分です。
よくある疑問
喪中の年はお年玉をなしにしてもいい?
なしにしても構いません。お年玉は義務ではないので、家族で話し合って「今年は控える」と決めるのも一つの選択です。その場合は、子どもや親戚の親に一言伝えておくと、行き違いがありません。
遠方の孫に郵送してもいい?
現金を郵送する場合は、現金書留を使います。手紙を添える場合は、「おめでとう」の言葉を避け、「寒い日が続くけれど元気にしていますか」などの季節の言葉にしましょう。年賀状を控える年の挨拶の仕方は、喪中に年賀状が届いたらどうする?を参考にしてください。
お年玉以外の年末年始の贈り物は?
お歳暮は、お祝いではなく一年のお礼なので、喪中でも贈って構いません。のしの選び方などは、喪中にお歳暮は贈っていいか?で詳しく解説しています。
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まとめ
喪中のお年玉で迷ったときは、次のポイントを押さえておけば失礼になりません。
- 喪中でもお年玉は渡してよい:ただし「お年玉」ではなく「お小遣い」などの名目にする
- ポチ袋は無地か落ち着いた柄:「お年玉」「あけましておめでとう」の文字や紅白の水引は避ける
- 「おめでとう」と言わない:「今年もよろしくね」「好きなものに使ってね」で十分
- 相手が喪中なら親に一言確認:家庭の方針を尊重する
- 忌中なら時期をずらしてもよい:松の内が明けてから「お小遣い」として渡す方法もある
お年玉は、子どもにとってお正月のささやかな楽しみです。形式を少し変えるだけで、喪中の年でも、故人をしのぶ気持ちと子どもを思う気持ちの両方を大切にできます。家族で相談しながら、無理のない形を選んでください。
