喪中にハロウィンはしていいか?子どもの仮装・学校行事・お菓子配りの判断と忌中との違いを解説
今年、身内を亡くしたばかり。それなのに子どもは園や学校のハロウィンを楽しみにしていて、「何の仮装にする?」と毎日のように聞いてくる。参加させてもいいのか、家の飾りはやめたほうがいいのか、近所や親戚にどう見られるのかが気になってしまう——そんな方も多いのではないでしょうか。
結論をお伝えします。ハロウィンはおめでたいお祝いごと(慶事)ではないため、「喪中だから必ずやめる」という決まりはありません。四十九日を過ぎた喪中であれば、園・学校の行事への参加や控えめな仮装は、多くの場合問題ないと考えられています。一方、四十九日(神道は五十日祭)までの忌中は、派手な飾り付けや自宅でのパーティー、お菓子を配る側にまわることは控えめにするのが無難です。そのうえで、家族・親族の考え方や地域の習わしを優先してください。
この記事では、忌中と喪中それぞれの場面別の判断、今年のハロウィンが忌中にかかるかの確かめ方、親戚やSNSへの配慮、園の先生に伝えるときや親戚に何か言われたときの例文までまとめます。
結論:喪中・忌中のハロウィン早見表
| 場面 | 忌中(四十九日まで) | 忌明け後の喪中 |
|---|---|---|
| 園・学校のハロウィン行事 | 参加してよい場合が多い。先生に一言伝えると安心 | 参加してよい |
| 子どもの仮装 | 行事に必要な範囲で控えめに | 普段どおりでよい |
| 玄関・窓の飾り付け | 外から見える飾りは控えるのが無難 | 小さめなら可。室内中心に |
| トリック・オア・トリート(もらう側) | 地域の行事なら控えめに参加 | 参加してよい |
| お菓子を配る側・自宅でのパーティー | 見送るのが無難 | 小規模・家族中心なら可 |
| SNSへの仮装写真の投稿 | 控えるのが無難 | 公開範囲をしぼれば可 |
| 大人の仮装イベント(繁華街など) | 控える | 本人と家族の気持ちしだい |
※宗派・地域・家庭によって考え方は違います。あくまで目安として参考にしてください。
喪中にハロウィンを控える決まりはあるのか
喪中に控えるのは「おめでたいこと」
喪中に控えるとされているのは、年賀状や正月飾り、結婚式など、おめでたいことを祝う行事(慶事)が中心です。お祝いの気持ちを表に出すことを控え、故人をしのぶ期間と考えられているためです。
ハロウィンは、日本では仮装やお菓子を楽しむ秋の季節のイベントとして定着しており、何かを祝う慶事には当たらないと考えるのが一般的です。そのため、「喪中だからハロウィンをしてはいけない」という決まりはありません。ただし、にぎやかに騒ぐイベントでもあるので、時期や場面によって控えめにする配慮は必要です。
ハロウィンの由来と「死者の霊」の話
ハロウィンは、古代ケルトの人々の秋の祭りがもとになったとされています。国立国会図書館のレファレンス協同データベースでは、秋の収穫を祝い、悪い霊などを追い出す祭りで、キリスト教の万聖節(11月1日)の前夜祭にあたるという資料が紹介されています(レファレンス協同データベース「ハロウィンの起源について知りたい」)。
また、ハロウィンの夜は「亡くなった人の霊が戻ってくると考えられていた」と説明されることも多くあります。日本のお盆に近いイメージを持つ人もいますが、日本のハロウィンは宗教行事として行われているわけではありません。由来を理由に「喪中に避けるべき」と考える必要はないでしょう。
忌中と喪中の違い
身内を亡くしたあとの期間は、大きく「忌中(きちゅう)」と「喪中(もちゅう)」に分けられます。
- 忌中:故人の供養やおまつりに専念する期間。仏式では四十九日まで、神道では五十日祭までが一般的な目安とされています
- 喪中:故人をしのび、お祝いごとを控える期間。一周忌(神道は一年祭)までが目安とされています
神社本庁は、地域に慣例がない場合、五十日祭までを「忌」、一年祭までを「服」とするのが一般的だと説明しています(神社本庁「服忌について」)。仏式でも、四十九日までを忌中、一周忌までを喪中とするのが一般的とされています。
なお、浄土真宗では、亡くなった人はすぐに仏になると考えることから、忌中・喪中の期間を特に設けない考え方があると説明されることが多いです。ただし、実際の扱いはお寺や地域、家によって違うので、気になる場合は菩提寺(お付き合いのあるお寺)に確認してください。
忌中・喪中それぞれに控えたいことは、忌中期間にやってはいけないことと喪中期間にやってはいけないことで詳しくまとめています。
今年のハロウィンが忌中に入るかの確かめ方
判断の分かれ目になるのは、10月31日が四十九日(神道は五十日祭)より前かどうかです。亡くなった日を1日目として数えると、おおむね9月中旬以降に亡くなった場合は、10月31日が忌中にかかる可能性があります。
ただし、四十九日の数え方は地域によって違うことがあり、法要を前倒しで行う家もあります。正確な日付は、葬儀社や菩提寺に確認しておくと安心です。
10月31日は忌中?喪中? 時期の目安
- 亡くなった日ここから数え始める四十九日の数え方は地域やお寺によって違うことがあります
- 忌中四十九日(神道は五十日祭)まで派手な飾りや、人を招くパーティーは控えるのが無難
- 忌明け四十九日法要・五十日祭ここから先は、ふだんの暮らしに少しずつ戻していく時期
- 喪中一周忌(神道は一年祭)まで季節の行事は控えめに楽しむ形なら問題になりにくい
- 喪明け一周忌
子どものハロウィン、場面別の判断
幼稚園・保育園・学校のハロウィン行事
園や学校のハロウィン行事は、クラス全体で行う活動の一つです。喪中を理由に休ませるより、参加させてあげるという考え方が多く見られます。子どもにとっては友だちと過ごす大切な時間でもあり、一人だけ参加できないことのほうが負担になることもあるためです。
忌中にあたる場合や、家族が気にしている場合は、連絡帳などで担任の先生に一言伝えておくと安心です。衣装の準備や参加の仕方について、園や学校の方針を相談することもできます。対応は園・学校によって違うので、まずは先生に相談してみてください。
いつもお世話になっております。
先日、〇〇(子ども)の祖父が亡くなり、現在忌中のため家族で静かに過ごしております。
ハロウィンの行事には、本人も楽しみにしておりますので参加させたいと考えています。
衣装は控えめなものにする予定です。何かございましたらお知らせください。
仮装
喪中であれば、仮装は普段どおりで問題ないことが多いでしょう。忌中の場合は、行事に必要な範囲で控えめにしておくと安心です。
特に気をつけたいのは、血のりやドクロ、ゾンビ、お化けのメイクなど、死を連想させる仮装です。ハロウィンではよく見かけるものですが、身内を亡くしたばかりの家族、特に祖父母が見るとつらく感じることもあります。動物やキャラクター、帽子やマントだけの簡単な仮装など、明るく控えめなものを選ぶとよいでしょう。
家の飾り付け
「玄関のハロウィンリースはやめるべき?」と迷う方も多いと思います。目安としては次のとおりです。
- 忌中:玄関リースやイルミネーション、窓のステッカーなど、外から見える飾りは控えるのが無難です。弔問に来る人の目にも触れるためです
- 喪中:子ども部屋やリビングなど、室内の小さな飾りは問題になりにくいでしょう。外に飾る場合も、小さめのものにとどめると角が立ちにくくなります
トリック・オア・トリートとお菓子配り
トリック・オア・トリートは、「もらう側」と「配る側」で分けて考えるとわかりやすくなります。
もらう側として、子ども会や地域の行事で近所を回る場合は、喪中なら参加して問題ないことが多いでしょう。忌中なら、行事に控えめに参加する、保護者は付き添いだけにする、といった形が考えられます。
配る側は、自宅に人を呼び込むことになるため、忌中は見送るのが無難です。地域でお菓子を配る家が決まっている場合は、主催の方に「今年は身内に不幸があったので、配るのは控えます」と伝えておきましょう。忌中に子どもたちが訪ねてきた場合は、無理に応じなくても構いません。応じる場合は、玄関先で短くお菓子を渡す程度にとどめるとよいでしょう。
自宅でのハロウィンパーティー
家族だけで、かぼちゃのお菓子を食べたり、子どもの仮装を家の中で楽しんだりする程度であれば、喪中なら問題になりにくいでしょう。
一方、子どもの友だちやその家族を招いてにぎやかに行うパーティーは、忌中は見送るのが無難です。喪中でも、同居の家族の気持ちを確かめてから、小規模に行うと安心です。
親戚や周りへの配慮と、SNS投稿の考え方
判断に迷ったときにいちばん大切にしたいのは、同居・近居の家族の気持ちです。特に、故人の配偶者(子どもから見て祖父母)は、まだ気持ちの整理がついていないことも多いもの。事前に「子どもが園の行事に参加するけれど、どう思う?」と一言聞いておくと、あとで気まずくなるのを防げます。
親戚や近所の人の中には、喪中のハロウィンを気にする人もいます。家の外から見えるものを控えめにしておけば、多くの場合は問題になりにくいでしょう。
SNSに子どもの仮装写真を投稿するかどうかも迷うところです。忌中は控えるのが無難で、喪中でも、公開範囲を家族や親しい友人にしぼる、時期をずらすといった配慮をすると安心です。SNS投稿の考え方は、喪中・忌中にSNS投稿は控えるべきかで詳しく解説しています。
この先のクリスマスや忘年会・新年会については、喪中のクリスマス・忘年会・新年会は参加してもいい?も参考にしてください。
気持ちの面でできること
身内を亡くしたばかりの時期に、子どもがハロウィンを楽しんでいる姿を見て、「こんなときに楽しんでいいのだろうか」と罪悪感を覚える方もいるかもしれません。ですが、子どもが季節の行事を楽しむことは、故人を軽んじることではありません。罪悪感を持つ必要はありません。
気持ちの区切りとして、次のような過ごし方を取り入れる家庭もあります。
- 故人が好きだったお菓子を、仏壇や写真の前に供える
- 仮装した姿を、仏壇や写真の前で「見せる」
- 子どもと一緒に、故人との思い出を話す時間をつくる
どれも決まりではありません。家族が自然だと感じる形で過ごしてください。
子どものハロウィン、参加を決める順番
よくある疑問
祖父が亡くなって四十九日前。学校のハロウィンパーティーに参加してはだめ?
だめという決まりはありません。学校や園の行事はクラス全体の活動なので、参加させてあげる家庭も多いです。気になる場合は、担任の先生に事情を伝え、仮装を控えめにするなどの配慮をすると安心です。同居の祖母など、家族の気持ちも確かめておきましょう。
喪中にハロウィンのリースを玄関に飾るのはやめた方がいい?
忌中であれば、外から見える玄関リースは控えるのが無難です。忌明け後の喪中であれば、小さめのものにする、室内に飾るといった形にすれば問題になりにくいでしょう。地域や親族に気にする人がいる場合は、今年は室内だけにしておくと安心です。
四十九日後の喪中なら、ハロウィンもクリスマスもしていい?
ハロウィンもクリスマスも、日本では一般に慶事とは扱われないことが多く、喪中だからといって必ず控える決まりはありません。家族中心に控えめに楽しむ形であれば、問題になりにくいと考えられています。クリスマスや年末年始の集まりの判断は、喪中のクリスマス・忘年会・新年会でまとめています。
親戚に「不謹慎」と言われたら?
喪中の過ごし方は、人によって感じ方が違います。言い返して角を立てるより、相手の気持ちを受け止めつつ、子どものためであることを短く伝えるとよいでしょう。
ご心配をおかけしてすみません。
園の行事なので、子どもだけ参加させることにしました。
家では飾りも控えて、静かに過ごしています。
ピアノやダンス、園の生活発表会など子どもが出演する発表会については、喪中・忌中に子どもの発表会は出ていい?葬儀と重なった時の判断と先生への連絡を解説で解説しています。
あわせて読みたい
まとめ
喪中・忌中のハロウィンについてのポイントを整理します。
- 決まりはない:ハロウィンは慶事ではなく、喪中だから必ずやめる決まりはない
- まず時期を確認:10月31日が四十九日(神道は五十日祭)より前なら忌中。9月中旬以降に亡くなった場合は要確認
- 園・学校の行事:参加させてよい場合が多い。忌中なら先生に一言伝える
- 仮装と飾り:仮装は控えめに、死を連想させるものは避ける。忌中は外から見える飾りを控える
- お菓子配り・パーティー:忌中は配る側や人を招くパーティーを見送り、喪中なら家族中心に小さく
- 家族の気持ちを優先:特に故人の配偶者や、地域・宗派の考え方を大切に
大切な人を亡くした年でも、子どもにとってのハロウィンは一年に一度の楽しみです。周りへの配慮と家族の気持ちを両立させながら、無理のない形で過ごしてください。故人も、子どもが笑顔でいることを喜んでくれるはずです。
